豆知識 その3 【百年亭の築年数が判明 築141年】

2022年11月16日水曜日

豆知識

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 工事にあたって解体した玄関の部材から、墨で書かれた古文書が発見されました。

部材の裏の古文書

「明治14年」という文書が確認できますが、その先に何が書かれているのか、つくば市教育局文化財課の五十嵐さんに判読のご協力をいただきました。


判読の結果は、


「明治十四年 六月 佐野子 伊助作」


百年亭の創建年月と、手掛けた大工棟梁の名前が記されたものだと考えられます。

この判読結果をもとに地元の大工さんにお話を伺うと、集落内の古い民家を修繕した際にこの「伊助」の名前が同様に記されていたことがあるということ、そして彼がこの地に住んでいた大工であったことを教えてくださいました。

この発見によって、今まで不明だった百年亭の作者と、築年数が明確となりました。

築年数は推定したよりも長く、141年を数えることになります。


江戸時代が終わりまだ間もない明治期から今日まで、力強くも繊細な意匠を施されたこの建物が、大切に受け継がれてきて、今目の前に存在していることに感動を禁じ得ません。

そしてこれだけの長い間、幾度もの天災や風雪に耐えうる建築技術、そして今の私たちが見てもなお美しい建築文化を培ってきた先人たちに、尊敬の念が沸き上がります。




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